2021-05-25

いよいよ決戦、ご声援ありがとうございました!

いよいよ今日、25日は決戦の日、意向投票がおこなわれます。これまで、このコラムをお読みいただき、本当にありがとうございました。外野から、ではなくて観客席からの声援は、三人の候補の中でぶっちぎりだったはずです。心からのお礼を申し上げます。

4月15日からの40日間あまり、一日も欠かさずアップしてきたコラムですが、これからも毎日というのは、とてもできそうもありません。文章を書くのは好きですし、けっこう早い方です。なので、1,000~2,000字程度なら連日とはいえ大丈夫と思ってスタートしました。ところが、思っていたよりきつくて、朝早くにと決めた投稿がいつもぎりぎりになってしまっていました。でも、何とか息切れせずに書き切れて一安心です。計算してみたら、コラムの総字数は7万字近くにもおよびます。我ながらよく頑張れたものです。

他の候補は、個別訪問や部局での懇談会を熱心にやっておられたようです。しかし、もうドブ板選挙の時代は終わりだろう。そんなことに時間を使うくらいなら、HPから自分の考えを発信した方がいい。そう考えて始めた活動です。いまもその考えは変わっていません。いや、むしろその意を強くしています。というのは、毎日コラム、そして、ネットによる活動には、ドブ板活動ではありえない、想像もしていなかった大きなメリットがいくつもあったからです。

まず、大学改革について、より深く考えるようになったことです。HP開設を決めたころから、おおよそどのような内容をどのような順番でアップするかは考えていました。しかし、それは、あくまでもおおよそであって、細かな内容を準備していた訳ではありません。

書くことは極めて重要である。常に学生にも指導しているのですが、このことは、いくら強調しても強調しすぎることはありません。というのは、単に頭の中で考えているのと、文章化することには大きな違いがあるからです。文章にするには、考えの論理性を高めて、説得力のあるものにしなければなりません。その過程で、自分の考えが研ぎ澄まされていきます。

時間という面では、どの程度おこなうかによりますから、ドブ板選挙とネット発信とどちらが多くかかるのかはわかりません。また、ドブ板で直接お話する利点は当然あると思います。しかし、ドブ板選挙では、毎回、ほぼ同じ話をする訳ですから、進歩はあまりないでしょう。文章化による思考の先鋭化にはまったくつながらないということです。これは両者における大きな違いです。自分でも驚いたのは、コラムを書くためにいろいろなことを考えれば考えるほど、大学改革においてできそうなことがたくさんあるとわかってきたことです。まさに文章化の効用でした。

意見箱を設けたのは大正解でした。思ってもみなかった質問やお励ましをいただけました。特に、学内の方から、こういったことはおかしいのではないかというご意見をいただけたのは貴重でした。個別的な質問になるので「対話の部屋」にアップしたものが少なかったのは申し訳なく思っていますが、それぞれにはメールでお応えしました。そういったことからわかった重要な点は、大阪大学には身近な問題点を訴え出るところがないという事実です。私が総長になったらもちろん作りますすが、誰がなられても、そのようなシステムを作るべきです。大学の運営にとって、お金よりもはるかに重要だと断言できます。

HPがどれだけの有権者に読まれているかがわからない、というのは明らかにデメリットです。空からの闘いみたいなものですから、ドブ板活動とちがって有権者のレスポンスがまったくわかりません。唯一知ることができるのは、Google AnalyticsによるHP訪問者数です。部局長を通じてこのHPの開設を各部局構成員に周知していただいた日、それから、所信表明演説会においてHPを見てくださいと強くお願いした日には、ビューイング数がずいぶんと多かったので、内部の方にも見ていただけたのだろうと想像はしています。しかし、そのうちどの程度が有権者=教授であるかなどは知る由もありません。

学内外を問わず、たくさんの方からお励ましをいただけたのは、本当に嬉しいことでした。現役、OBの阪大教授からの、現状をなんとか変えてほしいというお言葉はどれだけ励みになったかわかりません。本当にありがとうございました。

また、対談をしたいというコラムの内容を見て、京都精華大学のウスビ・サコ先生とつないでいただけたことは、言葉では表せないほどの嬉しさでした。その録画内容を、無理なお願いなのに、うまく編集していただけたのもありがたいことでした。それもボランティアで、いや、正しくは、無理にボランティアをお願いしたにもかかわらず、です。おかげさまで、対談のYouTubeは6千回以上も視聴されています。

HPを見て、毎日新聞が取材に来てくださり、ネット記事と紙面の両方で取り上げていただけたことも望外の喜びでした。大阪版の夕刊での記事の大きさには心底驚きました。もしマスコミに報道されたらいいなとは考えていましたが、これだけは自分の力ではどうしようもありませんから。また、学長選考のおかしさについての拙文をデイリー新潮にアップしていただけたこと、Yahoo!ニュースで取り上げていただいたこともありがたいことでした。

所信表明演説原案・その1』にも書いた「まず、大学を変えるには、総長選考から変えるべきではないか」という目的は、おかげさまで十分な手応えをもって達成できたと考えています。また、上にも書きましたように、私自身の考えもかなり成長させることができました。

どうなるかと思いながら手探りで始めた活動ですが、ようやくここまで来ることができました。時には、中島みゆきの「ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等は笑うだろう」というフレーズが脳内でリフレインすることもありました。皆様からのお励ましがなければ途中で心が折れていたかもしれません。いろいろありましたが、人情というものはありがたいものだということを何度も何度も実感できた40日間でした。結果はどうなろうと、十分な満足感を抱いています。

仲野徹は果報者です。あとは結果を待つのみです。その前に投票に行きますけど。

みなさま、本当にありがとうございました!

写真:「ヴィア・フェラータ(鉄の道)」で岩登り@ドロミテ

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