2021-05-13

無事(?)終了、総長選考会議の面接

総長選考会議による面接を受けてきました。子どものころは赤面恐怖に近いくらいだったのに、歳をとるというのはえらいもんです。もうちょっと緊張したほうがええんとちゃうか、と思うくらい平常心で臨むことができました。どのような印象を与えたかは知る由もありませんが、思いの丈をぶつけることができて、それを真剣に聞いていただけて、とっても嬉しゅうございました。

人生を振り返ってみて、面接を受けたのはこれで三回目です。生まれて初めての面接は、慶應義塾大学医学部の受験、もう半世紀近く前のことです。唯一覚えている質問は、阪大との併願だけれど、両方合格したらどうするかと尋ねられたことです。慶應ですと答えた方がええのかと思いましたが、正直に、母子家庭ですし阪大に行きますと。そうしたら面接官の先生方も、それはそのほうがいいですねとおっしゃっていただけてホッと。合否には関係ないんでしょうけれど、正直に答えてよかったと胸をなで下ろしたのをよく覚えています。

二回目はJST(科学技術振興機構)のCRESTという研究費のヒアリング。10年ほど前のことです。これは自分で言うのもなんですが、快心の出来でした。もちろん採択。グループで申請する大型研究費のヒアリングに付き添いで行ったことは何度かありますが、これは面接を受けたうちに入りません。なにしろ、隣に座って、「そのとおり、さすが!」という顔をしておおきくうなずいていればいいだけなのですから、ちょろいもんです。そして三回目が、昨日あった総長選考会議による面接でした。

一方、面接を受けるんじゃなくて、面接した経験となると、大学入試や研究費の審査など、数えきれないくらいあります。受けるのに対してインパクトが小さいので、ほとんど覚えていないのですが、いくつかは強烈な印象が残っています。ひとつは、恐れ多くも、師匠である本庶佑先生の研究費のヒアリングをしたこと。

「弟子なので利害関係者にあたります、退席させてください」と座長に請うも、まぁまぁいいからと受け入れられず。よくないっちゅうに。それどころか、怖がって誰も質問しようとしないので、指名される始末。穏当な質問を差し上げて事なきをえましたけど、面接うける方より面接する方が緊張してどないすんねん。

某大学の理事・副学長だった先生のヒアリングは爆笑の思い出。研究費の申請には、エフォート率を書く欄があります。他の用務が多いせいか、理事・副学長としてのエフォートがわずか10%としか書かれてない。いくらなんでもそれはないやろうと、厳しめに質問しました。すると、そのお答えは「いや、○○大学ですからそんなもんです」。あまりの自虐的発言(?)に、全員が爆笑して不問になった。あれは高等戦術だったのでしょうか、いまだにわかりません。

さてお待ちかね、総長選考会議のヒアリングがどうだったか。書きたいところではありますが、厳密な守秘義務が課されましたので、さすがに書く訳にはまいりませぬ。どんな質問が出るか、まったく予想できずに行きましたが、出された質問は、ほぼすべてが、考えたことのある内容だったのはちょっとびっくり。この半年間くらい、自問自答を重ねてきたことを引き出していただけたようで、すごくうれしかったです。僭越ながら、選考会議の委員の方たちと、私の考えがシンクロしたようなグルーブ感すら覚えたほどです。

そんなでしたから、内容を公開にしてもさして問題はなさそうな気がします。有権者からすると、誰に投票するかを決めるには情報が多いほどいいはずなので、その観点からは公開が望ましいでしょう。一方で、非公開のいいところもありました。思い切ったことを言いやすかったからです。これは私だけにとってのメリットかもしれませんが。

スライドを使わない発表に決め、タイムキーピングのためにB6版の京大式カードを使うことにしたのですが、このカード、並大抵のカードではありません。なんと、あの梅棹忠夫先生が発注されたものであります。ご子息のマヤオさんにいただいて大事にとってあったものを、今使わなくてどうする、と使用。

にもかかわらず、タイムキーピングをちょっと少し失敗してトホホ。来週の所信表明発表会(学内のみ公開)は、絶対にそんなことがないように頑張ります!

写真:イランの街角で

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